プライベートも仕事も関係なく、いつも側に置いて、ここ一番の新しい物事の始りは、ツバメノートからスタートすると調子が良いと言うジンクスが私にはある。
私にとってツバメノートは、そんな神頼みの、使うだけで心地よさを感じるノートでもある。
そんな使い心地の良さを紹介したい。
目次
こだわりの歴史はノートの歴史
1947年の創業から現在まで、変わらぬ表紙デザインでコクヨのキャンパスノートに次ぐ販売数を誇るのがツバメノートだ。
コクヨというビッグブランドのキャンパスノートを一度も使った事が無いという日本人は恐らく居ないのではないだろうか?
よほど目の前の事以外は一切興味は無い、という人以外は絶対に見覚えがあるはずだ。日本中のコンビニからスーパーから学校の売店、何処ででも手に入るキャンパスノートは家の中に一冊や二冊はあると思う。
そのキャンパスノートに続いての二位なのだから、凄いのだぞ!
という事を二位だと言うことを、キャンパスノートの次に云々と書いた人は言いたいのは判るが、一位との差とか、三位や四位がどうなっているのか、そのあたりの事が全く判らないので、二位である、などという事はどうでも良い話じゃないか、と思う。
国民的なノート、キャンパスに比べて、紙質がどうの書き心地がどうの、一万年保存が出来る、筆記具との相性がどうの、そういう話は他のツバメノートファンに任せて置きたい。
字を書く事のプロと呼ばれる連中がこぞって愛用してるだけでその良さは言わずもがな、
そうではなくて、私がツバメノートに惚れ込む理由、それは東京の浅草という下町で、私が生まれる20年も前から良いノートを作って一儲けするぞと、
後継者が居なくて存命の職人が一人でも欠けたらノートの仕様変更は避けられないというぎりぎりの状態で、理想とするノートを今も作り続けてるという、その職人気質に私は心底惚れている。
いずれは消えて無くなってしまうかもしれない儚さが良い。
例えば罫引き、例えば糸綴じの製本、例えば別抄きのフールス紙。
実際に、2011年には罫引きの職人が体調を崩して罫引きが出来なくなるとの通達が出ていたそうだ。
また、以前のツバメノートには一枚一枚にツバメのロゴマークの透かしが入っていた。ところがその透かしを入れる機械が時代の流れと共に修復ができなくなり、今のツバメノートには透かしはなくなってしまった。
そんな職人が汗を流しているノートの使い心地、書き心地が悪い訳が無いと、心底思い込む事が出来るノートである。
コラボ商品から種類はとにかく豊富
ノートを綴じてある部分のツバメのマークと品番が良い味を出している。
無罫は文字通り罫線無しの無地、WはB5でHはA5。30は30枚、50は50枚の紙、Sは横罫。
マークだけのものもあるし、関連性については解説はまだ出来ないが、このマークについて、ちょっと徹底的に調べてみたいなという衝動にかられている。
各サイズのノートが揃っているのはもちろん、ディズニーやウルトラマンなどとのキャラクターが描かれたコラボノートだけではなく、最近じゃコラボ雑貨まで登場して、好き者のハートをガッツリ掴んでいる様子だ。
小さいツバメノート用のフューチャーカバー
長い間ツバメノートを愛用している者としては、シンプルなオリジナルなノートを好むものだ。
などと言いながら、紀伊國屋のツバメノートが並ぶコーナーにあったこのA6サイズの小さなツバメノートを試しにと購入したら、このサイズが今の私のスタイルの一つにぴったりで、非常に使い勝手が良い。
背表紙に品番の無い変わったツバメノートかと思っていたら、ツバメノートが作っているいわゆるOEMで、Thinking Power Notebook というプロジェクトの商品だとは後で知った次第だ。
「考えてみよう、想いもつかないことを考えてみよう、
でも、時には考えなおしてみよう」
というメッセージが込められているそうで、こだわりのツバメノートを、さらにこだわった使い方をしようと提案されたノートなわけである。
今、自宅での作業は、この Future(フューチャー)に、あちこちに書き散らす駄文の下書きを書き込んで、後でまとめてPCに入力するという二度手間作業が気に入ってる。
5mmの方眼にミシン目が入って、この方眼と万年筆の相性がすこぶる良い。プラチナの#3776 CENTURY の極細のペン先を愛用しているのは以前にも書いた通り。
方眼紙のひとマスに一文字書き込むとちょうど一枚の紙に程よい長さの下書きが出来る。ボールペンではこうは行かない。今まで万年筆を使ってなかったのが悔やまれる。外出時の愛用手帳のトラベラーズノートのリフィルも方眼に変えたのは言うまでも無い。
下書きは千切ってPCの前に持って行きメモ帳に入力することもあれば、文字数が多い原稿の場合は、さらに推敲するために大きなノートへと移動して書き続けたりもする。
裏には書き込みはせずに、表にだけ書きなぐってはちぎると言うのが私のこだわり。
大きすぎても小さすぎてもいけない、文庫本サイズというのは携帯性と書き易さを備えたギリギリのバランスじゃないかと思っている。
そして、Thinking Power のサイトを見て驚いた。Future専用の革のカバーまで用意されている、すぐさま手に入れ気持ちよく愛用している。
肝心の書き心地にも触れておくと、
とにかく、ツバメノートが好きなんだ、ウンチクは好き者に譲る、とは書いたが、好き者としては色々知らない訳では無い。
ツバメノートは、フールス紙という、印刷のためではない書くための品質の高い紙を使っているのが特徴で、更に一般的なフールス紙に一手間かけて、より「書く」という作業に合う様に特化させたツバメフールス紙と呼ばれるオリジナルの紙が出来上がったのだ。
先に書いたけれど、一昔前は、更にツバメマークを透かしで入れていたがその機会が壊れてしまって、今のノートには透かしが無くなったこと、
罫引きって判るかろうか、ノートに引かれているあの横線だが、この罫引きもこだわりの水性のインクを使って云々、こだわりの数々は各所で調べれば良いと思うが、
未体験の方は、是非にペンを走らせて貰いたい。コンビニで入手出来るノートとは書き味が違うのが体感出来ると思う。
万年筆を使っていると、時々感じる裏抜けもツバメノートではあり得ない、万年筆が良いと書いたが、その他ボールペンなども快適だという事を付け加えて置こう。
敢えてライバルノートとして比較するならライフノートとアピカノート
私などは、ノートはツバメが一番!と思っているのだが、万年筆と相性の良い紙を使っているノート、と好き者達の間でその名前が挙がるのが、ライフのノーブルノートやアピカのCDノートだろう。
もちろん使ったことはあるし、手元にはその他色んなノートあるが、歴史やノートの作りがどのブランドも私の琴線に触れることが無い。
ノーブルノートなどは紙へのこだわりなど、書きやすいノートではあるものの、一冊の枚数が多いとか、私の使い方とマッチしないなどの問題もある。
今の所、ツバメノートが無くなるという話も聞かないし、私の行動範囲内で補充も出来るので、心配は無いと思っては居るのだが、、、