最近、またひとつ面白い楽しみを見つけている。
諸先輩方の宅へお邪魔した際に、古い万年筆などは無いか?などと尋ねて見ると、結構な確率で一本や二本の万年筆が出てくることがある。
一昔前、万年筆と言う筆記具がステータスだった時代の名残であろう。
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はっぱフミフミのパイロットのエリート
画像は私の親父殿のペン立てでホコリをかぶってた一本、もう一本は叔父の所で入手した一本。
持ち帰り丁寧に洗浄したら、普通に使える万年筆となって、してやったり、コレクションは増え続けるばかり、満願の笑みを浮かべている。
手前はパーカーの万年筆、いつ頃のものか、などは自分の知識では特定出来ないのが残念だが、奥の物は一時代を作った万年筆である。
1960年から1970年代にかけて国産の万年筆はショートボディが主流となって流通していたそうで、このパイロットのエリートというモデルが大橋巨泉の「はっぱフミフミ」というCMで大ヒットとなったのだ。
2013年にパイロットからエリートという名の万年筆が発売されたのだが、その元となったモデルがこの万年筆という訳なのだが、こうして古いエリートを手にしていると、どうしても現行モデルを手にしたくなってしまうのはいうまでもない。
万年筆の洗い方
昔の万年筆を手に入れたら先ずすることが洗浄だ。
洗い方と言うのは、何も本体をじゃぶじゃぶと洗うのではなく、ペン先や内部に残ったインクを奇麗にするということ。
万年筆を楽しむのに、洗浄と言うのはなかなか重要なルーチン作業となる。私などは万年筆のインクの色を楽しむ事まで目覚めてしまい、おそらく一生かかっても使いきれることがないぐらい、インクは増える一方だ。
そんなインクを入れ替える時にする作業も、まずは洗浄。
洗浄といってもたいした事をするのではなくて、分解した万年筆のペン先部分をぬるま湯に浸けて、インクが滲み出てこなくなるまで洗い続けるだけ。自分がすることはぬるま湯を時々交換することぐらいだ。
インクが水に溶け出す様を眺めるのは、なかなか楽しい作業で、洗浄するコップにまでこだわる向きもいるそうで、その気持は判らなくもない。
私も今、デスクの上に置いて眺めるこだわりのコップを物色中である。
しっかりと洗浄したら後はしっかりと乾燥させるだけ。新しい色のインクを入れて楽しむなり、コレクションケースに並べるなり、そんな感じだ。
万年筆のメンテナンスについて
いわゆる万年筆のメンテナンスで私たち一般人が出来るものというと正直、ボディの汚れを拭き落としたり、こうしてインクを交換したりする際の洗浄ぐらいしか無いだろう。
ペン先の調整などは間違いなく専門家の仕事である。
古い万年筆を手に入れて、洗浄しても書けないとなると、もはや専門家に任せるしか方法は無いんじゃないかと思う。